高円寺駅で電車を降り立ち、背中ごしに聴こえる曲は阿波踊りのお囃子。そう、高円寺は都内でも有名な阿波踊りを盛んに行っている地域です。
阿波踊りとともに中央線の新宿から三鷹側は、サブカルや食もエスニックなものが昔より多く普段馴染みのないメニューを食べることができる地域でもあります。
高円寺駅の南口からすぐ見える場所にちょっと妖しげな雰囲気がある中国料理店が開店しました。
目立つ場所に「台湾ルーローハン」と書かれていれば行かねばなりますまい。
ちょっと妖しげで入るのに勇気はいりますが、「日本の怪しい」=「現地の良い店」とも感じており、駅前なのにこんな雰囲気を感じるのはなにかそそるものがあります。
ちょっと暗い階段を登るとちゃんと営業中と張り紙(?)が貼られています。
扉をくぐるとこんな立て看板が。
なるほど、当日はあいにくの雨模様。いつもは建物の入り口に置いてある看板を出さずにしまっているのでしょうか。
なんと、こんなところで見る簡体文字。台湾ルーローハンを台湾鲁肉飯と書いてあります。
ちなみに繁体文字だと台灣魯肉飯。でもここは中国料理店、潔い書き方で帰って好感がもてます。
まずは台湾ルーローハンを頂きます。
こっちのルーローハンは「魯肉飯」繁体文字で書かれています。
結構、適当?
手作り小籠包は「大変アルヨ」、物価を考えても台湾より休め?なかなかびっくりな安い値段ですが、期待させる小籠包です。
こんな手仕事を見せされたら頼まないという選択肢はまったくありません。時間差で出してもらって永遠に食べ続けたいとも思えてしまいます。
小籠包が蒸しあがるまで、サッポロの星を。サービスで出された玉ねぎの和え物を一緒に。
生の玉ねぎをごま油と塩で和えただけなのにビールとの相性がすごく良くて幸せになれます。
ちょっとしたライトアップも気になります。
お兄さんの渾身な小籠包。スープが透けて見える綺麗な色で食欲をそそります。早く食べたい。と思っても慌てない。
上を齧ってからスープを少し飲んで、少し冷ましてから口に入れないとやけどして大変なことになります。
スープもしっかりと入っており、しっかりとした味わいを感じられます。
ちょっとしたレストランの小籠包より美味しくて、お買い得で、秘密にしたい小籠包となりました。
美味しい小籠包を食べてしまうと、この籠も欲しくなってしまいます。
次に頂くは「东北酸菜汤」(東北酸菜湯)。中国東北地方で食べられる酸味のある白菜の漬物と牛のスペアリブスープ。
なんとなくスペアリブではなく、スネのような気はしますが。。。。
牛の優しいスープと白菜の酸味が非常に合っていて、旨みが優しく感じることができます。驚きなのが手袋とストローが一緒に出されること。
骨を手に取り、骨から骨髄を吸い出す。との意味から一緒に出されるのです。なかなか衝撃ですが、これまた「骨の髄までしゃぶり尽くす」と言われることを実際に体験するとは貴重な経験となりました。
さて、一番の目的のルーローハンは、というと。
ツヤツヤとした魯肉と付け合わせはザーサイと半熟に近い茹で卵。
八角は結構効いていますが、甘めの味付けと豚皮から出てくるとろみで丁度よく打ち消しかつ相乗効果でさっぱりと頂くことができます。
注文の度にゆで卵を剥いて魯肉と合わせて軽く火を入れる。そんな丁寧な調理を見ているのは気持ちの良いものです。
肉感、甘さ、ご飯との馴染み具合。どれをとっても非常にレベルが高く、結構頻繁に来たいお店となった隆意小吃店さん。
今でもレベルは高いですが、今後の成長が期待されます。
ごちそうさま。
隆意小吃店
最寄り:JR中央線 高円寺
住所:東京都杉並区高円寺南3丁目58−21
営業時間:11:30〜23:30
休日:水曜
喫煙:可
台湾ビール:あり
昼総合点★★★★☆ 4.0