難波日本橋は東の秋葉原、西の日本橋(ニッポンバシ)と言われるほどに電気関連の問屋と小売店が多いエリアで最近はどちらも電気関連は減り、オタクの街と変貌しオタロードとも呼ばれています。
もともとご兄弟でされていた西中島南方の「一路發」さんで調理をしていたこちらのオーナー。炒め物が多くレストランとなっている「一路發」をお兄さんにまかせ、台湾の屋台で食べられるメニューを軸として気軽に食べることができ、まだマイナーである台湾料理が広まって欲しいという思いで難波に店を構えることとなりました。
そんなオタロードの裏手とも言える日本橋商店会に出来た「饗・台湾屋台グルメの旅」さん。
すぐそばに台湾好きの店主が営業する「ハッチン。」さんもあり、台湾の文化が認知されつつあります。
ちょっとつまみながら歩けるように屋台方式で通りにも料理が提供できるような設備も作られているのが楽しみの一つともなっています。
店内は広く座敷もあるのがなかなか面白いところです。高齢化に伴って膝に負担がある座敷はだんだんと少なくなってきていますが、小さい子連れの場合は椅子から落ちるリスクがあるよりは座敷のほうが楽とは聞きます。一つ残してあるのも子連れに良さそうです。
台湾の酒の博物館にあるような額縁が飾られています。なにか紹興酒の博物館で見たことがあるようです。
日本語がまったく聞こえないと思ったら隣のテーブルも中国語を話し、スタッフも中国語。そして流れているテレビは台湾のテレビのためやっぱり中国語という、難波のど真ん中にいるとは思えない空間が出来上がっています。
夜市の屋台で食べられるメニューに絞っており、決して多くはありませんがその中から選んだ大腸麺線と魯肉飯。注文の際にパクチーを乗せて良いかは聞かれます。
他には鹹酥雞などもありまさに屋台のメニュー構成で外にテーブルを出して摘みたい思いに駆られます。
魯肉飯は淡い甘みが感じられ、比較的しっかりと八角の香りが感じられます。台中の話し伺う前に頂きましたが台中で食べた雰囲気が感じられる魯肉飯で味が濃くないのに旨味がある飽きずに食べ続けられてしまうものです。
大腸麺線は生物であるモツ以外は台湾の材料を使っているという完全に現地仕様でしっかりとカツオの味が感じられ、香りよりカツオから出る旨味が先行しているタイプでニンニクの味も出ています。ニンニクも煮込まれて甘みと旨味が出ており、トッピングとして加えられるニンニクおろしとはまた違った味わいが出ています。
店の奥に掲げられているタペストリー、外で出店するときには持って行くのでしょうか。
どうしても関東と比較して台湾のイベントが盛り上がらず、台湾料理としての認知度が高くない関西。
そんな中で大阪市内の台湾料理店の若い店主で盛り上げて行きたいという思いがあるようで、日本酒の蔵が集まったNEXT5のように新しい試みが生まれるのでしょうか。大阪からそして日本全国へ広がって行くことを願うばかり。
また色々とお話を伺いに来ることにしましょう。
ごちそうさま。
饗・台湾屋台グルメの旅
最寄り:南海本線 難波、大阪メトロ堺筋線 恵美須町
住所:大阪府大阪市浪速区日本橋4丁目17−14
営業時間:11:30〜22:00
休日:無休
喫煙:禁煙
台湾ビール:あり