豚肉を煮込み、ご飯にかけた魯肉飯。それは豚肉の旨味と醤油の香り、そしてそれぞれの店舗が独自に生み出した旨味と香りを補完する副材料で作られています。
魯肉飯がどんな食べ物かは「魯肉飯とはどんな食べ物か。」を参照ください。
そんな、醤油ベースで煮込まれた魯肉飯はいわゆる台湾の茶色い美味しいご飯。店舗の思いが詰まった魯肉飯に合わせたトッピングもそれぞれの食材が使われており、カレーの福神漬けのように魯肉飯とのセットに近いものだと思っています。
過去3年近い調査により100店舗ほどの魯肉飯をまとめた結果、興味深い内容が浮かび上がってきました。
調査した店舗は日本各地、そして台湾を含む世界の店舗を対象に集計し、彩りとして添えられているネギとパクチーは除外して集計しています。
図のグラフは今回まとめたおおよそ107店での割合です。まず大きく占めるのは「トッピングなし」ついで「高菜」、「たくあん」と続きます。
今までの感覚ではたくあんが一番多いことを予想していましたが、トッピングがある中では予想外に高菜が一番多い結果となりました。
少ないながらも青梗菜や小松菜を含めた青菜も入り、台湾意外では青菜をトッピングとして使うことも多くあることがわかっています。
その他の内容としては、奈良漬やたけのこ、大根漬けもあり、比較的個性が強いものが含まれています。
トッピングなしを除けば多いのはたくあんと高菜であり、この二つの店舗を見ていくと台湾の店舗、そして台湾人が日本で営業する店舗が大多数を占めることとなり、合わせると合計42%と大きな割合です。
ここで面白いのがたくあん、高菜、少ないながらも奈良漬と、日本で食べられているものがトッピングされていること。戦前には日本が統治していた時代があったとはいえ、日本でも昔から食べられているものがトッピングとして使われるのは日本人にも受け入れられやすい部分だと考えられます。
総じて言えることは、トッピングは魯肉飯自体より主張せず、トッピング自体の味もしっかりしながら箸休めとしてもちょうど良いものが選ばれています。
彩りではなく、箸休めとしてこれが合うというトッピングが「一番自分が食べたいもの」であるのがトッピングに多いものというのが結論です。
たくあんか高菜。自分が載せたいものがなければトッピングなし。がおすすめ。
トッピングも楽しみにしながらこれからも好きな魯肉飯を食べてみませんか?