魯肉飯の材料として使われる大切な油蔥酥(ようつぉんすー/you cong su)はネギ属タマネギの変種である紅蔥頭を油で揚げて作られます。揚げているために香ばしい香りとコクを与えてくれる魯肉飯になくてはならないものの材料です。
その油蔥酥の材料である紅蔥頭は(ベルギー)エシャロットと日本で言われることがほとんどで馴染みがないながらもフランス料理のソースなどに使われていることを見たことがある方もいるはず。エシャロットはフランスと東南アジアで主に生産され消費されています。
なお日本のスーパーマーケットで白い「エシャレット」として売られているものは良く見られますがこれは全くの別物。根らっきょうを売るためのあくまでも商品名であり、品種名ではありません。
ヨーロッパや東南アジアでは以下のような呼ばれ方がされている紅蔥頭、いくつ見たことがあるでしょうか。
台湾 紅蔥頭
中国 红葱头
英語 シャロット
フランス エシャロット
ベトナム ハンティム/Hanh Tim
タイ ホムデン
日本 赤ワケギ
見たことのあるのはフランス料理でソースとして使われるエシャロット、そしてタイ料理のヤムウンセンやラープムーなど、比較的食べる機会も少なくないかと思います。それもそのはず、ニンニク、ネギ、タマネギ、エシャロット。どれも植物の分類上はネギ属、そのネギ属の中にこれらのニンニク種、ネギ種、タマネギ種とありエシャロットはその変種とされています。このどれも香りと味が強いもので味のベースとなるものばかり。
そんな味のベースとなるエシャロットは台湾では紅蔥頭とも言われ、ほとんどは油で揚げることで油蔥酥として様々な料理に使われているのです。代表的なものは滷肉飯、雞肉飯、そして野菜を炒めた料理にも良く使われています。台湾に行った時には必ず買って帰るという方もいるほどなくてはならないものです。
刻んだ紅蔥頭は小さい赤玉ねぎのよう。ニンニクと同じように皮を剥いて使います。
水分を抜くように油で揚げていきます。油はどんなものでも良いですがラードで揚げる方もいらっしゃいます。
油を切って料理に、揚げたてはつまんでも美味しいですよ。そしてこの揚げた油にも油蔥酥の香りがあり野菜炒めの油として使っても最高のものが出来上がります。ぜひお試しを。