下北沢といえば音楽ともイメージをする街ですが、コーヒーやビール、食に関しても以前から注目される場所でもあります。渋谷と吉祥寺を結ぶ京王井の頭線、そして新宿から伸びる小田急線が交差する駅でもありそれぞれの文化がミックスされたようにも思える下北沢。そんな小田急線下北沢駅が地下に移動したことによって空白となった駅と線路の土地に作られたBONUS TRACK。音楽に由来するボーナストラックでもあり、店舗と線路の言葉でもあるなんとも下北沢らしい新しいスタイルの商店街です。
レコードをあわらしているようなダルマがロゴとなった入り口側。好きになりそうなダルマです。
もともとが線路があった土地であるために細長く奥行きがあります。下北沢側は商店街、代田側は保育園となっているのが食住遊を近接したライフスタイルを目指した小田急電鉄の施策、まだ全て完成はしていませんが、近隣に住む方々の通り道にもなっておりどんな街に変化するんだろうと楽しみなところです。
それぞれににくい演出もしてあり、落ち着くテラスにもなっている商店街に囲まれた場所も、天気も良くそれぞれ飲んだり食べながら談笑する姿も。
今回お目当ての大浪漫商店、なんと魯肉飯スタンドとして魯肉飯専門店なんです。それの証拠のように魯肉飯の短冊しか貼っていない屋台。なんとも潔いものです。
魯肉飯専門とはいえ、台湾と同じく魯肉飯と小菜としての滷味(醤油で煮込んだおでんに近いもの)を出しているのがまた台湾そのものという雰囲気。
こちらの大浪漫商店さんは東京と台北にある月見ル君想フから始まる台湾の音楽シーンを日本に広めるべくレーベルBIG ROMANTIC RECORDSが始めるレコードショップと魯肉飯スタンド。レコードショップなだけあり、もちろんレコードやテープまである音楽の街らしい品揃えです。
魯肉飯に並んでもう一つ大浪漫商店さんの売りが台湾の素材を使った台湾のクラフトビールであるALECHEMISTが飲めること。日本で飲めるのはここだけです。
魯肉飯とドリンクをセットにして100円引きとなりますが、ドリンクはもちろんビールでも良いのが嬉しい。
今回いただいたALECHEMISTのビールはライトペールエールスタイルの盈溢白玉 Pale Jade、大麦に加え、台中選2号という小麦と台南ホワイトというホワイトコーンを使ったもの。ホワイトコーンは花蓮の原住民の農家が育てたもの。フルーツは全く使っていませんが不思議なほどマンゴーの香りがするビールで夏にも冬にも飲みたい一つです。
魯肉飯は台湾の魯肉飯に引けを取らないとの話題が上がるほどの仕上がり。八角等の香りはあまり感じられずカラメル由来のコク、油蔥酥由来の香り、干し海老の出汁感。どれをとっても日本で5つの指に入るほどの魯肉飯。そして豚バラ肉の脂身も入っているにかかわらず油をあまり感じないさっぱりさもあるのが特筆するところです。
また一つ美味しい魯肉飯、しかも専門店が増えた下北沢。さて、これから行列ができそうな気配もあります。
また伺うことにしましょう。
ごちそうさま。
大浪漫商店
最寄り:小田急線 下北沢駅、京王井の頭線 下北沢駅
住所:東京都世田谷区代田2丁目36−36番14号 BONUS TRACK soho5
営業時間:11:00〜22:00
休日:無休
喫煙:禁煙
台湾ビール:あり